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 全ての中堅・中小企業は伸びる可能性を持っています。
「丈の異なる板の桶論」
 経営は桶のようなもので、桶の板の高さが異なる場合には、努力は丈の低い板の所から漏れるので努力も効率が悪くなる。中堅・中小企業は丈が異なる板がある場合が多いので、努力が無駄になっている。低い板を伸ばすことで、努力が生きて中堅・中小企業も発展できる。
 つまり、企業体質のアンバランスを是正できれば、伸びる可能性を生かすことができるのです。

【読者の声】

■経営改善のヒントに

●科学的・論理的展開により問題点が客観的に理解でき、具体的な方策が思い浮かぶところが受けるのではないかと思います。(税理士・【正会員】

●御社のメールニュースは大変参考になっております。
 特に事例を用いた内容が分かりやすく勉強になります。
(経営コンサルタント会社:代表)

●先日パスワードを受けとり、粗方全部読ませていただきました。一度速読しただけですが、物事の捉え方・考え方・アドバイスの仕方等非常に勉強になりました。 この会費では、安すぎるかも知れませんね.今後ともよろしくお願いします。   (社会保険労務士 40代【正会員】

●いつも拝読させていただいておりますが、毎回すばらしい内容です。  特に今回は感じるものがありました。  ありがとうございます。  判断基準としていつも参考にさせていただいております。    (【プレミアム版】読者からの感想)

■その他

実践!経営アップいつも感激しながら読んでおります (不動産業:常務・50代【正会員】
●おもしろい   (OA機器販売等:社長・50代【正会員】)  他


 「社員に一度言ったら分かっている」と思っている、というようなことはありませんか


 指示した方針に反している部下を見つけた時、あなたはどのようにしているでしょうか。
 次のうちから選択するとしたら、どちらでしょうか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.「一度言っていることだから分かっているはずだ」から何も言わない
2.繰り返し叱る
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「一度言っていることだから分かっているはずだ」からと何も言わない方もおられます。
「あまりしつこく言っても……」
 と思うからです。

 実際、そのように言われた経営者の方がおられました。
 次のように思っていたからです。

 ━━━━━━━━━━━━━━━
 社員を変えようとしても難しい。
 社員を変えようとするよりも、
 自分を変える方が容易である。
 自分が変われば社員が変わる。
 ━━━━━━━━━━━━━━━

 あなたはもそのように思ってはおられないでしょうか。

 確かにそういう場合もあるでしょう。
 また、その方が望ましい場合も確かにあります。

 しかし、その経営者の場合は、残念ながら社員はその期待に応えてはくれなかったのです。

 あなたの場合はいかがだったでしょうか。

 実は、そのような事態が発生した時、多くの場合、「その指示を忘れている」から、指示に反した行動をしているのです。
 もし、「知っているのにそのような行動を行っている」のであれば「懲戒」の対象になるのですから。
 通常の会社であれば、「懲戒」の対象になると分かっていて指示に反した行動をする人はそれほどいません。
 ですから、指示に反した行動が取られている場合には、まず「忘れている」と思うことです。そして、指示内容を繰り返し、言うことが必要なのです。

 もっとも、長年繰り返してきたやり方を変えるには「抵抗」が出てくる場合があります。その場合「懲戒対象」だと言っても始まりません。全員を懲戒対象にするわけにも行かないのですから。

 例えば、MKタクシーで、身体障害者優先乗車のキャンペーンを始めた時のことです。車体の後部左ドアに"身障者優先"のステッカーを貼らせたのですが、運転手は格好悪いと、隠れて剥がしてしまうのです。オーナーの青木定雄氏は、見つけるたびに叱り、貼らせるのですが、運転手は、また隠れて剥がしてしまうのです。見つけては注意し貼らせる、ということが繰り返し続いたのです。評判が広まってお客がMKタクシーを選んでくれるようになって、ようやく運転手も理解するようになったというのです。

 このような場合、繰り返し言うしかないのです。

 なぜ、経営者の思いが伝わらないのかというと、それは「言葉不足」だからです。
 経営者があることをしようと思うと、繰り返し考察してその思いが熟して方針を出しているものです。
 ところが、部下の方は、初めて聞く方針なのです。ですから、方針がすんなりと日常の活動につながらない人も多いのです。
 ですから、経営者の思いを部下に伝えるためには、そのための方法が必要となります。
 そのための方法とは、次の方法です。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 方針を社員に日常行動で実行したもらう為には、
 方針を経営計画で具体化し、各部門の行動に落とし込んでおく必要がある
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 もっとも、経営計画を策定した後で出てきた方針もあるでしょう。その場合は
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 あらゆる機会を捉えて、繰り返し伝えることが必要なのです。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 例えば、松下幸之助さんも、自分の思いを徹底させるために、同じ趣旨の話を繰り返ししたと言われています。ただし、話す内容は変えて、最後は同じところに落とし込んでいました。
 繰り返し話をする時に同じ話では「またか」と思われて、聞いている側の吸収力も薄くなりがちだからでしょう。ですから、出だしは少し変えた方が良いのです。

「繰り返し」について、次のように言われていたコンサルタントがいました。

「指示に反していたら、繰り返し叱ることが重要です。
 すると、ある時、ふっと『しつこいかな』と思って叱るのを止める人がいます。
 しかし、そこで叱るのを止めてはいけないんです。そこで叱るのを止めると『社長は本当にしつこいんだから』で終わってしまう。だから『しつこいかな』と思ったら、もう一度叱ってから止めるようにした方が良いんです。」

 社長は社員に「本気だ」と思わせることが重要だ、ということです。
「本気だ」と思わせるためには繰り返しが必要で、「しつこい」と思っても、もう一度言う必要がある、ということです。

 次の点も重要です。
 社員の理解を深めるためには「なぜそのように考えるのか」、その「背景」も知らせることです。「なぜか」が分かれば、理解しやすくなるからです。

 背景には、理論的な理由や、今後の経営環境の変化もあります。

 また、背景については、「社長の体験」も重要な事項です。なぜそのように考えるようになったのかについては、その人の過去の体験が大きく影響しているからです。
 この点について、例を挙げておきましょう。
 ---*---*---*---
 歌手の森進一と森晶子が今年2005年3月に離婚しました。
 離婚の原因には、「子育てについての考え方の違いも影響している」と発表されています。
 森進一が「こどもは厳しく育てたい」と考えたのに対し、森晶子が甘やかしすぎた、ということです。

 この両者の考え方の違いは両者の子供自体の体験から出てきています。
 森進一は、両親の離婚によって貧しく育ち、中学を出て集団就職で東京に出て、職業を転々としながら苦労の結果、歌手として大成したのです。その体験からは、子供は一人でも生きていけるように厳しく育てるべきだ、という考え方につながりやすくなります。
 
 他方、昌子は両親に大事に育てられました。だから、「子供は大事に育てたい、できるだけやりたいことをやらせてあげたい」、と思うようになったのだろうと推測されるのです。
 ---*---*---*---

 つまり、このような価値観の違いは「体験」から出てくるのです。
「価値観」から出てくる結論には、なかなか納得出来ない場合も多いのです。なぜなら、自分の持っている「価値観」からは、違う結論が「正しい」と思ってしまうからです。ですから、森進一と森晶子は長年一緒に暮らしていたにもかかわらず、子供の育て方について、考えが一致しなかったのです。

 ですから、もし、社員に対して出した方針が自分独自の「体験」から出ているものだとしたら、社員は簡単には理解できなくなってしまうのです。その「体験」から出てくる考えは理屈では理解できないものも多いからです。
 この場合、自分の体験を話して、だから自分はそのようにしたい、と繰り返し話して自分の考えを理解してもらうようにするしかないのです。

 このようにお話しすると、「自分の体験」を繰り返し話す事が、なぜ「価値観」の違いを解決するのかと思う人も中にはいるかもしれません。

 実は、「自分の体験」を繰り返し話す事は、聞いている者に「疑似体験」をさせているのです。ですから、「疑似体験」に基づいて価値観が変更される可能性があるのです。
 ですから、できるだけその場で体験したことを聞いている者が「疑似体験」できるように話す必要があります。

 以上を整理しておきましょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□一度方針を社員に言ったからと言って社員が理解しているとは限らない
□方針に反したことが行われていたら、繰り返し注意すること
□方針が実行されるように、
  経営計画と日常の活動手順に落とし込んでおくこと
□方針の背景を充分に理解させること
□方針の背景が体験であるなら、その体験を繰り返し、社員に話し、
 だから自分はこうしたいと繰り返し話すこと
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 御社では、一度言ったことが徹底されているでしょうか。

※今回のレポートは、『まぐまぐプレミアム版』
 実践!経営アップメール・プレミアム【第79号】[2005/12/13]
 に掲載した記事を掲載しました。

(経営コンサルタント 山田勉)

※ここに掲載したレポートは、
メルマガ「実践!経営アップメール」「会社の◆経営体質を診断する!」
配信したものの一部を掲載しています。
レポートの内容は、最初に公開した当時のまま掲載しています。

経営体質改善│リンク用URLコメント


 事業を発展させるために重要なモノとは

 経済産業省の「工業統計表」の集計によると、開業してから10年で約80%
の事業所がなくなっている計算になります。約2割の存続率です。
 開業の初年度に、25〜30%が退出し、2年目以降は、毎年残っている事業所から十数パーセントが退出する、という状態です。

「商業については工業統計表のようなデータはなく、
 今後作成する予定もまだない」
というのが中小企業庁の回答ですが、
 両者の事業特性の差から、商業の場合は工業よりも存続率は低いと考えられます。

 会社を経営するからには、事業を存続・発展させたいものです。
 実は、事業を存続・発展させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。

 このような考えに対しては、「経営では、勘と度胸と経験が大事だ」と考える方もおられます。

 しかし、考えなければならないのは、企業が失敗する大きな要因の一つに「過去の成功」というのがあるということです。
 成功すると、その成功した考え方から離れられない方が多いのです。
 特に、「勘と度胸と経験が大事だ」と考える方は、従来のやり方を踏襲しよう
とする傾向が強いだけに、経営環境が激変している今日では、失敗の虞が高いと考えられます。

 そこで、事業を存続・発展させるためには重要なポイントを意識して押さえて経営を行う事が重要だ、ということになるのです。
 特に次の点については、中期経営計画策定時に考慮すべき点です。 
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □成長事業分野に属し続けること
 □売れる仕組みを構築すること
 □強い商品力を持つこと
 □戦略に対応した組織編成が行われること
 □管理システムが作られていること
 □人材能力を高めること
 □好ましい組織風土を形成すること
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 まず、事業分野が成長していることは重要な要素です。
 衰退している分野では、いくら努力しても市場が縮小していくので、努力
の効果がなかなか出てきません。これに対して、成長事業分野では、その事業に関連する者が売上を上げようと努力するし、また、お客も購入しようという意識になっていくので、努力の効果が相乗的に現れてくるからです。成長事業分野に属することは有利なのです。

 成長事業分野に属し続ける為には、トレンドを踏まえて事業分野・業態・販路・商品等を考えることです。
 そこで、成長事業分野を取り込んで発展してきた会社を取り上げて解説しましょう。

 ワタベウェディング株式会社は、本社を京都においている総合ブライダル業の会社です。この会社が発展した節目節目にあったのは、トレンドを予測して「成長事業分野」を取り込んだことです。

 ワタベウェデイングは、1953年に貸衣装店「ワタベ衣装店」としてスタートしました。
 修業先の東京の貸衣装屋で総合結婚式場「目黒雅叙園」の営業を担当した現社長の渡部氏が京都に戻ると、京都駅前に総合結構式場をオープンしました。これは「いずれ京都も総合結婚式場が必要になる」と感じていたからでした。
 日本では団塊の世代のブライダルブームが訪れ、1972年には最多の110万組を記録したのでした。
 渡部氏が総合結婚式場に進出したのは、成長事業分野だったからです。

 当時、海外への出国者数も年間80万人になっていました。国内での戦いに限界がくると感じていた渡部氏は「ハワイで結婚式を挙げたい」というカップルが2組あったことを聞いて、ビジネスチャンスと考えます。そこで、ハワイでの市場調査で年間1000組の日本人がハワイで結婚式を挙げていることを知ると、1973年、ハワイ・ホノルルに海外第一号店をオープンしたのです。初年度1000組、2年目は1500組と売上を伸ばして、海外展開を続けるようになっていったのです。
 これは、「成長する販路」を開拓したということです。

 1970年代後半からチャペルでの結婚式が増えてきます。
 すると、「まっさらのウェデイングドレスを借りたい」とか、「自分にぴったりフィットするサイズのドレスを借りたい」というニーズが高まってきました。
 そこで渡部氏は、1980年代に入ると京都にウェデイングドレスの専用工場を建設します。そして全国の営業店で、このオリジナルのウェディングドレスの販売を開始したのです。1993年には上海にウェディングドレス工場を設立し、レンタルよりも安い価格でウェディングドレスの提供を可能にしています。
 これは、トレンドを把握して事業分野を拡大したのです。

 渡部氏は、お客様のニーズ・トレンドをうまくつかみ事業拡大をしたのですが、トレンドを把握しただけでなく戦略を考えて取り組んでいます。
 例えば、ハワイに進出した時は、初年度は利益が出ないほど低い価格設定をしています。これは次の点に理由がありました。
「ブライダルはパイの奪い合い。先に思い付いたら、いかに参入壁を高くするかを考えることが大事なのです。」

 ウェディングドレスを自社生産したのも次の考えがあったからです。
「同業他社と同じ商品を店頭に並べるだけでは、価格をいかに下げるかの勝負になってしまう。他社にはない商品を安く売ろうと考えました」

 では、なぜそのような発想が出来たのでしょうか。
「20年先への不安があった。いずれ国内での戦いには限界がくる」と感じていたことにあります。
 目先の利益ではなく、20年先の利益を考えていたからこそ、そのままの状況に不安を感じたのです。

 つまり、渡部氏の発想は、次の考えから出てきているのです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・事業は、「経営体質を強化」することが重要である。
・そのためには、
 目先の利益ではなく、将来、その事業で利益が取れるかどうかを考える。
・そのためには「成長事業分野」を取り込む。
・また、競合対策を考える。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 御社は成長事業分野に属していたでしょうか。
 もし、今は成長事業分野に属してはいないが、今後成長事業分野に進出したいというお考えであれば、戦略的中期経営計画の中で、成長事業分野の新規事業を検討することです。

 ---*---*---*---
参考資料:ワタベウェディング株式会社について
      「上場させる組織と人材」
     和納勉 著 ナナ・コーポレート・コミュニケーション

※今回のレポートは、『まぐまぐプレミアム版』
 実践!経営アップメール・プレミアム【第72号】[2005/08/23]
 に掲載した記事を掲載しました。

(経営コンサルタント 山田勉)

※ここに掲載したレポートは、
メルマガ「実践!経営アップメール」「会社の◆経営体質を診断する!」
配信したものの一部を掲載しています。
レポートの内容は、最初に公開した当時のまま掲載しています。

経営体質改善│リンク用URLコメント


 改善を成功させる法

 御社では改善がなかなか進まない、というよなうなことはなかったでしょうか?
 改善するためには、一定の手順があります。

 まず必要なのは、改善するための具体的な計画です。「こうすれば必ずこうなる」、という計画です。

 次に必要なのは、その計画に従って社員が改善を行う気持ちにさせることです。
 この時、「会社の指示・命令だ」と言ってやらせれば、社員の行動が変わると考えられる方はおられないでしょうか?

 確かにうるさく言えば、見ている時はやるでしょう。しかし、監視がなくなればやらなくなります。逆効果になるのです。

 監視するとまでは考えていないとしても、会社の指示・命令だと言ってやらせれば良いと思っている管理者は多いのです。弊社ではインターネットを利用した管理者研修を行っていますが、受講生にもこのように考える管理者が多かったのです。
 例えば、次のような考え方です。

「指示・命令を出しているのだから、やらないのは、部下が悪い」

 このような考えでいる限り、その管理者は自分の計画をなかなか推進することはできないのです。なぜなら、自分は悪くないのだから自分のやり方を変えようという考えが出てこないからです。
 ですから、改善するために「やり方」を変えさせるためには「間違った考え方」を変える必要があるのです。

「考え方」を変えるには、まず危機感を持たせる事です。「今のままではあかん」という意識を与えることです。
 では、どのようにすれば「今のままではあかん」という意識が出てくるのでしょうか?

 それは「現在の状況」が「本来あるべき姿」からかけ離れているという事実を具体的に認識させることです。つまり会社の現状、各部門の現状を認識させ、それが「本来あるべき姿」とどれだけギャップがあるのかを認識させるのです。
 
 このギャップの認識がないと、現状に問題があるという意識が出てこないのです。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 例えば、フォルクスワーゲンアウディ日本(株)の社長にヘッドハンティ
ングされた佐藤満氏が幹部社員にインタビューを行ったときのことです
(1994年)。
 社長に就任した佐藤氏は、財務内容を調べてフォルクスワーゲンアウディ
 日本が莫大な赤字を抱えていたことを知り、幹部に対してインタビューを
 したのです。
 
「昨年の販売台数は? 〜」
 いろいろと聞いていったところ答えられないのです。
 ドイツの本社が教えてくれないというので、「聞いてみたのか」というと
 幹部から返事がありません。
 佐藤氏は「これではあかん」と、社員を集め、財務内容を公表し、
 その意味を説明することにしたのです。

 自分達がいくら儲けているのか損しているのか分からない、
 このような状態ではモチベーションは高まりません。問題意識も生まれません。
 だからずるずると赤字を垂れ流していたのです。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「現状に問題があるという意識」を与えるためには、「現在の状況」と「本来あるべき姿」との間にどれだけギャップがあるのかを認識させることが必要であるということです。

 次に、この状況から抜けなければならないということを理解させます。
 目指す方向を明確にすることです。

 そして「この状況から抜ける事ができるのだという自信」を持たせる事が必要です。なぜなら、人は「できる」と思わなければ力を入れてやろうとはしないからです。「できる」と思うから「なんとかやろう」と頑張る事ができるのです。

 できるという自信を与えたら、社員に改善に向けて努力をしてもらう為に、どの位の期間が必要なのかを明確にすることです。その期間は短期間が望ましいのです。なぜなら、「その位の期間であれば頑張ってみようか」という気にさせるからです。
 そして、この先、どのように改善していくのかを明確に数字で示します。
今年度はどこまで、来年度はどこまで、という具合です。

 改善に成功している経営者は、改善期間を示し、短期間で行っています。

 例えば、1999年10月に発表された日産のリバイバルプランでは、次のようになっています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・2000年度における黒字化
・2002年度までの売上高営業利益率4.5%以上の達成
・2002年度までの自動車事業実質有利子負債を半減し、
 7000億円以下への削減実現
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 日本電産の永守社長が三協精機を傘下に収めて立て直した時も、1年間で成果を出すとして三協精機の社員に協力を求めています。

 更に必要なのは、考え方を末端まで徹底させる事です。
 平時であれば、管理者が経営者を代行して、経営者の考え方を末端にまで徹底させる事を行う必要があります。管理者にはそれができるように教育しておく必要があります。
 しかし、緊急時には経営者が直接、個々の社員に働きかける必要があります。
 経営者がどれだけ本気かで社員の取り組み姿勢が変わるからです。
 例えば、以前、経営セミナーでこのような話をした時に、セミナーアンケートに次のように書かれた方がいました。
 
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 QCをやっておりますが、社長が担当者に任せっきりなので、
 意欲が高まらず、あまりうまく進んでいません。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 何としても短期間で変えたいと思った場合には、経営者の取り組み姿勢を示す為にも、経営者が社員に直接働きかける事が必要なのです。
 そのために、昼食や夕食時に社員を集めた懇談会・夕食会を開く経営者も多いのです。
 例えば、日本電産の永守社長も、三協精機を立て直す時に、昼食・夕食時に社員を集めています。これは永守社長の仕事に対する考え方を浸透させると同時に、社員からの意見を吸い上げて、経営に反映させるためです。

 社員の行動を変えるためには「社員の考え方」に影響を与える必要がある、ということです。
 
 以上をまとめると次のようになります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・改善を進めるためには、
□改善するための具体的な計画を策定する

・その計画に沿って社員に動いてもらう為には
□危機感を持たせる事
□目指す方向を明確にする事
□「この状況から抜ける事ができるのだという自信」を持たせる事
□どの位の期間が必要なのかを明確にする事
□この先、どのように改善していくかを明確に数字で示す事
□経営者が社員に直接働きかける機会を増やし、「考え方」を浸透させる事
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 平時の改善であれば、管理者が行い、緊急時には経営者が中心になって行う事です。その為には、管理者の育成が不可欠です。

 御社では改善は進んでいたでしょうか?

※今回のレポートは、『まぐまぐプレミアム版』
 実践!経営アップメール・プレミアム【第69号】[2005/07/12]
 に掲載した記事を掲載しました。

(経営コンサルタント 山田勉)

※ここに掲載したレポートは、
メルマガ「実践!経営アップメール」「会社の◆経営体質を診断する!」
配信したものの一部を掲載しています。
レポートの内容は、最初に公開した当時のまま掲載しています。

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