★一つの重要な視点が「会社の将来」を変えることもあります。          [会員ログイン]
もっとレポートを[新規登録]

時代の流れに合わない方法を続けようとしている、というようなことはありませんか?

 御社では、時代の流れに合わない方法を続けようとしている、というようなことはないでしょうか?

 このように質問すると、常に経営環境の変化を考えて経営している、と答えられる経営者も多いものと推測されます。

 しかし、実際はそうでない方も多いのです。

 例えば、「うちは代々続いた○○だから、この仕事を続けていくのだ」と、従来の仕事に固執される方もいます。
 経営環境の変化よりも、従来の仕事や、従来の仕事のやり方を前提に考えてしまうのです。これは人間が無意識に安定を好むからです。

 中には、決断力が弱くて、新しいことに取り組むことができず、従来の仕事・従来のやり方をズルズルと続けている経営者もおられます。

 また、メーカーにおいては自社の技術が優れていれば優れているほど古くからの方法にこだわろうとする傾向があります。
 それが他社との差別化になっているからで、自社の技術を変えると自社の優位性が崩れると考えるからでしょう。

 しかし、もし新しい方法が時代の流れであれば、自社は自社の強みを維持することのデメリットを考える必要もでてくるのです。

 この問題を機械部品の特注品で考えてみましょう。

 機械の部品として特注されるものには、標準品がないから特注品となっている場合もかなりあるのです。これは機械の設計者が各社違うからです。以前は、自社の機械の設計を考えて、設計者が必要な部品を決めていたのです。すると自然と部品は特注品となっていきます。そのような部品は売られていない場合が多いからです。

 25年ほど前に、ある農機具メーカーの社長と話していた時のことです。部品に共通性がないというのです。自社で設計しているにもかかわらず、ある機械の部品は別の機械には使えなかったのです。
 つい最近まで自動車メーカーでも車種毎に違っている部品が多かったのです。

 しかし、特注品は、その商品が継続して多く使われるようになると、標準品として製造されるようになっていきます。また、メーカーが汎用品として標準品を作ろうとすることで標準品として作られるようになります。
  
 そこで、もし、標準化の動きが業界の将来を左右するものであるのであれば、速やかに標準品の作成に移行するべきです。この切り替えに踏みきったことにより、大きく飛躍した会社もあるのです。

 例えば、 マブチモーターがそうです。
 マブチモーターは小型モーターの分野で世界で50%以上のシェアを持っています。
 マブチモーターが飛躍のきっかけをつかんだのが「標準品」生産への変更でした。1963年のことです。
 モーターは国内の玩具メーカーに販売されるのですが、玩具メーカーはモーターを組み込んだ玩具をアメリカに輸出していました。アメリカで一番玩具が売れるのはクリスマスの時期です。ですから、毎年4月から10月くらいまではフル操業ですが、後の半年は極端に注文が減っていたのです。
 これは特注生産で、需要が一時期に集中していることが原因なのです。あらかじめ見込み生産ができればこの繁閑差を解消することができます。

 検討してみると、5〜6種類のモーターを標準品とすれば、注文全体の7割前後は対応できそうだと分かったのです、
 そこで標準品として製造し、同等製品の3割安く販売したのです。標準品であれば商品がヒットして追加が必要な時にもすぐに対応できます。
 同業他社も標準品を検討するようになっていきます。
 マブチモーターでは標準化に着手して3〜4年で約8割が標準品の販売になったのです。
 小型モーターの世界では「標準品」が多く使われるようになったのです。

 ところが、この流れに乗らずに特注品を作り続けていたメーカーがありました。そのメーカーには優秀な設計者がいたからです。お客の細かな要求に応じ続けたのです。当然製品価格は大幅に高くなってしまいますが、そのメーカーは安く請け負っていたのです。
 そのような状態は続けられるものではありませんから、そのメーカーも数年後に標準品に踏み切るのですが、標準品生産のノウハウを蓄えたマブチモーターより安く作ることが出来ずに小型モーター市場から消えてしまったのです。

 機械部品卸のミスミは、従来の特注品の部品を分析して半既製品の部品を多く作り、カタログ販売で大きく発展しました。

 このように業界の中で標準化の動きが出てきたら、その傾向は加速される場合が多いと考えるべきでしょう。

 経営環境の変化に自社の優位点がどのように影響を受けるのか、
 今後の業界の流れはどのようになっていくのかを考えることが必要だ、ということです。

 では御社ではいかがでしょうか?
 少し考えてみましょう。

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □御社の「業態・商品・サービス」で優れているところはどこであると考え
  られているでしょうか?
 □御社の優れている「業態・商品・サービス」を今後どのようにしようと考
  えておられますか?
 □御社の業界で、新しい「業態・商品・サービス」で最近、急に広がってい
  るものでは何があるでしょうか?
 □その新しい「業態・商品・サービス」は、御社の優れている「業態・商品
  ・サービス」と対立するものではありませんか?
 □もし対立するものであるとして、その対立するものの伸び以上に御社は伸
  びているでしょうか?
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 以上の点は、定期的にチェックするようにしておくべきです。
 その為には、毎年中期経営計画を作り直し、単年度の経営計画に落とし込んでいくことです。

参考資料:マブチモーターについて
     日経ベンチャー 2000年9月号〜12月号 社長大学 
  馬渕隆一 マブチモーター社長

※今回のレポートは、『まぐまぐプレミアム版』
 実践!経営アップメール・プレミアム【第16号】
 に掲載した記事を掲載しました。

(経営コンサルタント 山田勉)

※ここに掲載したレポートは、
メルマガ「実践!経営アップメール」「会社の◆経営体質を診断する!」
配信したものの一部を掲載しています。
レポートの内容は、最初に公開した当時のまま掲載しています。

経営体質改善│リンク用URL


・このページのリンク用url

http://www.keieisystem.co.jp/blog/e1/20150414153649.html



【 コメントを投稿 】

名前:

メールアドレス:※メールアドレスは公開されません

コメント:

認証:
次の番号を入力して下さい。【 1630 】

経営コンサルティング・eラーニング・WEB研修・WEB講座作成