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社員が「仕事にやりがい」を持って働いていない、というようなことはありませんか

 仕事をしていく上で、最優先するものが人により異なるものです。
 では、あなたは、次の3項目の中で、社員の方が最優先するものは何であるとお考えでしょうか。

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□仕事のやりがい
□適度な労働時間
□高い賃金
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「業績主義賃金が会社を良くする」と考えておられる方は「高い賃金」であると答えられるでしょう。

 フリーターが多くなっているように、自由とか余暇を最も重視する時代だと考えられる方は、「適度な労働時間」と答えられるでしょう。

 10年ほど前に、「賃金と労働時間の短さのどちらを選ぶか」という調査が若者に対して行われました。その結果でも、次のようになっていました。
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・労働時間の短い方を選ぶ
 ただし、
・賃金に15,000円以上の差がある場合は、賃金重視
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(この位の差であったと記憶しています)
※現時点では20年前に行われた調査です。

 しかし、その時は「仕事のやりがい」についての選択肢はなかったのです。
 今回は「仕事のやりがい」を加えた三択となっています。

 この三択の場合には、次のような結果となりました。
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 ・やりがい 60.9%(男性66.6%、女性55.2%)
 ・賃金   19.9%
 ・労働時間 19.2%        (注)
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 「やりがい」が6割を超えるのに対して、「賃金」や「労働時間」が2割以下であることを考えると、社員を動機づけるためには「仕事のやりがい」について配慮することが非常に重要だということになります。
 動機づけに重要なのは「高い賃金」ではないのです。今は生活できるレベル以上の賃金が支給されることが多いために、賃金の額ではなかなか動機づけられにくくなっているのです。

 次のような言葉があります。
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「仕事が楽しみなら人生は楽園だ。
 仕事が義務なら人生は地獄だ。」
 (ゴーリキー「どん底」)
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 1日の大部分を占める仕事がつまらなければ、生きる楽しみも少なくなってしまうのです。「仕事のやりがい」を重視する社員が多いのは当然と考えられるでしょう。多くの人が求めるものは「仕事のやりがい」なのです。

 バブルの頃、求人してもなかなか人が来ないことから、集団面接の会場で、
中小企業の経営者が自ら会社の説明を行って仕事のやりがいを訴えたところ、それまでは応募が期待できなかったような優秀な人材が応募してきた、という話もあります。

 問題となったある宗教団体には、優秀な若者が多かったと言われました。その原因としては、以前その若者たちが属していた企業・団体ではその優秀さをなかなか生かせなかったからではないか、と指摘されていました。

 これらの事例からしても、社員に対して「仕事のやりがい」を与えることが重要なのです。

 では、「やりがい」は、どのような時に高まるのでしょうか。
 それは、自己実現できる仕事に取り組んでいると感じる時です。

 例えば、京セラの創業期に次のように話があります。
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 京セラはニュー・セラミックで始まった会社です。セラミックと英語で言え
ば聞こえはいいのですが、セラミックとは陶磁器のことです。従来の陶磁器は
天然の素材を使っていたために不純物が多く、落とせば割れ、熱にも弱かった
のです。原材料を精製して従来の陶磁器の弱点を解消したものがニュー・セラ
ミックなのです。
 セラミックは陶磁器で、その仕事は土と格闘するのですからその研究・製造
は3Kなのです。しかも「狂セラ」といわれるくらい仕事に熱中し、2〜3日
の徹夜はざらだったといわれています。その3Kの仕事でしかも普通の人の2
〜3倍の働きを稲盛さんは部下にも要求していたのです。
 では、そんなきつい仕事に稲盛さんの部下はなぜついていったのでしょうか。

 稲盛さんは部下を動機付けていきます。

「今やっている仕事は日本ではまだ誰もやっていない仕事なんだ。博士号を取
れるくらいの仕事をやっているんだ。」

 部下の自己実現の欲求に訴えていったのです。
                 (経営アップする会・会報より)
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 また、「仕事のやりがい」が高まるのは、自分で決定する度合いが大きい時です。
 言われたことを言われたままに仕事をするのでは、その人でなくても良いということになります。任されていると感じると、責任感・意欲も高まるものです。
 但し、権限を委譲する場合には、権限委譲の仕方に注意をする必要があります。

 また、考慮しなければならないのは、上司のあり方です。
 最近、「セクシャルハラスメント」とか「パワーハラスメント」ということが言われていますが、この問題です。

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「パワーハラスメントとは、『他者に対して社会的勢力を利用し、職務とは直
接関係のない、あるいは、適切な範囲を超えた嫌がらせの働きかけをし、それ
を繰り返すこと。そしてその行為を受けた側がそれをハラスメント(嫌がら
せ)と感じたとき』に成立する(提唱したクオレ・シー・キューブの定義)」
「職権によるいじめ、いやがらせ、強制だけでなく、組織の規範や慣習による
圧力」も含めてパワー・ハラスメントと考えられています(クオレ・シー・キ
ューブ)。
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「セクシャルハラスメント」とか「パワーハラスメント」は仕事のやりがいを失わせるものです。このようなことが行われないように経営者は対策も考える必要があります。
「セクシャルハラスメント」とか「パワーハラスメント」を行なう怖れがある人には、過去において「いじめられた経験のある人」が考えられます。性格的に問題があるのです。
 
 このような行動を行う虞のある人は管理者に不向きと考えて良いでしょう。 その判断を行うに際には、次のような基準も有効です。

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□弱い立場の人間に対して問題のある行動をとっていないか
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 これは「品性」の問題でもあります。
 品性はその人が何をするかではなく、何をしないかで測られます。
 この場合は、弱い立場の人間に対して問題のある行動をとっていないかを見ると、ある程度は判断がつくものです。
 例えば、レストランのウェイトレスや社内の女性社員に対しての言動に妙に威張っているところがないかどうかです。
 弱い立場の人間に対して妙に威張っている人間は「セクシャルハラスメント」とか「パワーハラスメント」を行なう怖れが高いと考えられるのです。

 また、管理者教育を体系的に行っておくことも必要となります。

 御社では、社員が「仕事にやりがい」を持って働いているでしょうか。
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注・参考資料:日経産業新聞 2004年6月22日
 日本経済新聞社は2004年「働きやすい会社」調査を実施しました。その調査結果が掲載されました。
 企業調査では制度や施策の実態について有力企業183社が回答し、社員対象調査(ビジネスマン調査)では重視する制度・施策について855人が回答しました。

※今回のレポートは、『まぐまぐプレミアム版』
 実践!経営アップメール・プレミアム【第44号】[2004/06/22]
 に掲載した記事を掲載しました。

(経営コンサルタント 山田勉)

※ここに掲載したレポートは、
メルマガ「実践!経営アップメール」「会社の◆経営体質を診断する!」
配信したものの一部を掲載しています。
レポートの内容は、最初に公開した当時のまま掲載しています。

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