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部下から意見が出てくるようにする法

 御社の社員は意見を出してくるでしょうか?

 社員から、なかなか意見が出てこない会社というのは多いようです。

 例えば、業績の良い会社に見学に行って、その会社の経営者が「目安箱」で意見を出させているというアイデアを聞いて実行した経営者がありました。

 その会社で採用したのは、、
 まず質より量だというので
 どんな意見でも出したら100円出すというシステムです。
 さらに3カ月間単位で、その中で良いアイデアは表彰することにしました。

 最初は意見が出ていたのですが、徐々に出てくる意見の数が少なくなってしまったので中止することになったのです。

 実は、部下が意見を出してくるかこないかというのは、企業の発展にとって重要な意味があります。社員が「使われている」という意識では能力発揮は不十分なものになり、経営者の戦略も十分な実行を期待できないからです。
逆に、全社員が「経営者と同じ意識」を持って仕事に取り組んでいれば、会社が発展しないわけはないからです。「社員から意見が出てくるかどうか」ということが、社員の意識状態を判断できる簡単な指標として使えるのです。

 重要なのが組織風土です。
 先の「目安箱」の例のように、新しいシステムが効果を上げるかどうかは、組織風土が重要な影響を与えているからです。
 もし、部下から意見が出てこないというのであれば、次の状態があるのかもしれません。

□部下の意見を無視したり否定する事が多い
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 部下の意見を無視したり否定したりしていると、部下は次のように思い始めます。
「この上司は、私の意見など聞きたくないのだ。
 だから無視したり否定したりするのだ。」

 こう思ってしまったら、意見を出さなくなってしまいます。
 これを改善する為には、まず「聞くこと」を優先することです。

 こんな話があります。

「神様は、私たちに一つの口と二つの耳を与えられた。
 これは話す事の二倍、相手の話を聞きなさいという事だ。」

 徳川家康の考え方も重要ですので示しておきましょう。
 
「人の意見を聞くときの心がけは、たとえ未熟な意見であろうと、
 わしや徳川家のためを思う熱意と親切心をくみ上げていくことである」

 部下が進言したことが既に知っている内容であっても、
「ごくろうであった。また気づいたことがあったら聞かせてくれ」
 と言ったのが家康でした。

□細かい指示を出す事が多い
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 経営者や管理者の中には、つい細かい指示を出したがる方がいるものです。
 なぜなら、指示が不十分なために、間違った判断をされたら困ると思うからです。細かい指示を出していれば間違いなく部下はやってくれると思うからです。

 しかし、これでは部下は自分で判断をしなくなります。判断する必要がないからです。そのために部下は言われた事しかしなくなってしまいます。意見も出さなくなってしまいます。これでは部下が育たなくなってしまうのです。

 このような問題を次のように表現したコンサルタントがいました。

「鼻のかめる子供の鼻をかんでやっていると、
     鼻のかめない子供ができあがる」
 
 ですから、経営者や上司は、「細かい事まで指示」したいのを我慢する必要があるのです。
 しかし、それでも、「間違ったら困るから」と細かい指示を続ける人もいます。
 その場合には、次のような考え方もあります。
 大きな間違いなら困るが、間違いが出れば、そこはそのような間違いが出るところなのだと気付くから、事前にチェックがかかりやすくなる。その分、部下の能力は高くなる。

 細かい指示を出す事が多い経営者や管理者は次のことを考える必要があります。
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 部下が育てば指示する時間も手間も少なくなり、
 ご自分はより重要な仕事に取り組む事ができる
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 部下を育てて、部下に権限を移譲することを考えることです。
 それでも「間違ったら困る」と思うのであれば、次の方法をお勧めします。

 指示した仕事を遂行する手順を書いて提出させるのです。手順は項目だけでかまいません。その手順書の項目を見れば、どの程度、その部下が出来るかの判断が付きます。そして間違いやすい点を確認して、問題がないと分かれば実行させるのです。
 項目を見て不十分だと思うのであれば、必要な項目を書き落としているだけなのか、あるいは理解していないからなのかを確認した上で、必要なアドバイスをするか、支援者を付けるか、定期的に報告させるかの決定をすれば良いでしょう。

□良い意見を出しても評価されない
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 米国の偉大な心理学者 ウィリアム・ジェームスは次のように指摘しました。
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 「人間の持つ性状のうちで最も強いものは、
  他人に認められることを渇望する気持ちである。」
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 だから、酒場では「社長さん」と言われる方が増え、ナポレオンは勲章を乱発したのです。

 次のような話を読んだことがあります。

 若いリーダーが部下の年配者を集めて会議をした。
 部下が議論をしている間、その若いリーダーは意見を言わずに司会をし、結論を出す時には、部下の意見を、「誰々が何々と言ったように」と部下の話をつなげて話した。

 形としては年上の部下を立てながら、実質は自分の考えを通したという若いリーダーの話です。

□仕事がルーチンワークのみで考える必要がなくなっている
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 考える必要がないと、人は考えなくなってしまいます。
 同じ仕事を3年もやれば、後は同じ仕事の繰り返しになってしまうものです。すると考える必要がなくなり、後は惰性となってしまいます。
 だからそうならないように、部下には新しい要求をする必要があります。
 新しい課題を与えることです。

 もっとも、「新しい課題といっても」と思われる方がおられるかもしれません。そこで、ヒントを出しておきましょう。

 どんな仕事でも考えられる課題としては、次のレベルを上げさせる事です。
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  品質・コスト・納期
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□仕事に興味を持っていない
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 仕事に興味を持っていないと、仕事について考えなくなりますから、仕事について意見が出てこなくなります。
 しかし、仕事は適当にやる人でも、趣味となれば熱中してやります。本人がその趣味を面白いと思っているからです。仕事に興味を持たせれば、仕事について考えるようになります。
 仕事を「面白い」と興味を持たせるには、その仕事を本当に理解している人の話を聞かせる事です。その人が一番仕事を面白いと思っているはずだからです。
 中小企業であれば、通常は、経営者が適任です。
 経営者がその事業を通じてどのように世の中に貢献したいと思っているかを熱っぽく語れば、その仕事の面白さが伝わるはずです。

 以上の点に留意すれば、部下から意見が出てくるようになるはずです。
 チェックポイントを整理しておきましょう。
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□部下の意見を無視したり否定する事が多いというようなことはありません
 か
□細かい指示を出す事が多いというようなことはありませんか
□良い意見を出しても評価していないというようなことはありませんか
□仕事がルーチンワークのみで考える必要がなくなっている
  というようなことはありませんか
□仕事に興味を持っていないというようなことはありませんか
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 御社の社員は意見を出していたでしょうか?
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※最近は、失敗要因に目を向ける考え方が出ています。
 
 当社では、20世紀の終わりには、すでにその点を指摘していました。

(経営コンサルタント 山田勉)

※ここに掲載したレポートは、
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配信したものの一部を掲載しています。
レポートの内容は、最初に公開した当時のまま掲載しています。

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