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改善を成功させる法

 御社では改善がなかなか進まない、というよなうなことはなかったでしょうか?
 改善するためには、一定の手順があります。

 まず必要なのは、改善するための具体的な計画です。「こうすれば必ずこうなる」、という計画です。

 次に必要なのは、その計画に従って社員が改善を行う気持ちにさせることです。
 この時、「会社の指示・命令だ」と言ってやらせれば、社員の行動が変わると考えられる方はおられないでしょうか?

 確かにうるさく言えば、見ている時はやるでしょう。しかし、監視がなくなればやらなくなります。逆効果になるのです。

 監視するとまでは考えていないとしても、会社の指示・命令だと言ってやらせれば良いと思っている管理者は多いのです。弊社ではインターネットを利用した管理者研修を行っていますが、受講生にもこのように考える管理者が多かったのです。
 例えば、次のような考え方です。

「指示・命令を出しているのだから、やらないのは、部下が悪い」

 このような考えでいる限り、その管理者は自分の計画をなかなか推進することはできないのです。なぜなら、自分は悪くないのだから自分のやり方を変えようという考えが出てこないからです。
 ですから、改善するために「やり方」を変えさせるためには「間違った考え方」を変える必要があるのです。

「考え方」を変えるには、まず危機感を持たせる事です。「今のままではあかん」という意識を与えることです。
 では、どのようにすれば「今のままではあかん」という意識が出てくるのでしょうか?

 それは「現在の状況」が「本来あるべき姿」からかけ離れているという事実を具体的に認識させることです。つまり会社の現状、各部門の現状を認識させ、それが「本来あるべき姿」とどれだけギャップがあるのかを認識させるのです。
 
 このギャップの認識がないと、現状に問題があるという意識が出てこないのです。
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 例えば、フォルクスワーゲンアウディ日本(株)の社長にヘッドハンティ
ングされた佐藤満氏が幹部社員にインタビューを行ったときのことです
(1994年)。
 社長に就任した佐藤氏は、財務内容を調べてフォルクスワーゲンアウディ
 日本が莫大な赤字を抱えていたことを知り、幹部に対してインタビューを
 したのです。
 
「昨年の販売台数は? 〜」
 いろいろと聞いていったところ答えられないのです。
 ドイツの本社が教えてくれないというので、「聞いてみたのか」というと
 幹部から返事がありません。
 佐藤氏は「これではあかん」と、社員を集め、財務内容を公表し、
 その意味を説明することにしたのです。

 自分達がいくら儲けているのか損しているのか分からない、
 このような状態ではモチベーションは高まりません。問題意識も生まれません。
 だからずるずると赤字を垂れ流していたのです。
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「現状に問題があるという意識」を与えるためには、「現在の状況」と「本来あるべき姿」との間にどれだけギャップがあるのかを認識させることが必要であるということです。

 次に、この状況から抜けなければならないということを理解させます。
 目指す方向を明確にすることです。

 そして「この状況から抜ける事ができるのだという自信」を持たせる事が必要です。なぜなら、人は「できる」と思わなければ力を入れてやろうとはしないからです。「できる」と思うから「なんとかやろう」と頑張る事ができるのです。

 できるという自信を与えたら、社員に改善に向けて努力をしてもらう為に、どの位の期間が必要なのかを明確にすることです。その期間は短期間が望ましいのです。なぜなら、「その位の期間であれば頑張ってみようか」という気にさせるからです。
 そして、この先、どのように改善していくのかを明確に数字で示します。
今年度はどこまで、来年度はどこまで、という具合です。

 改善に成功している経営者は、改善期間を示し、短期間で行っています。

 例えば、1999年10月に発表された日産のリバイバルプランでは、次のようになっています。
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・2000年度における黒字化
・2002年度までの売上高営業利益率4.5%以上の達成
・2002年度までの自動車事業実質有利子負債を半減し、
 7000億円以下への削減実現
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 日本電産の永守社長が三協精機を傘下に収めて立て直した時も、1年間で成果を出すとして三協精機の社員に協力を求めています。

 更に必要なのは、考え方を末端まで徹底させる事です。
 平時であれば、管理者が経営者を代行して、経営者の考え方を末端にまで徹底させる事を行う必要があります。管理者にはそれができるように教育しておく必要があります。
 しかし、緊急時には経営者が直接、個々の社員に働きかける必要があります。
 経営者がどれだけ本気かで社員の取り組み姿勢が変わるからです。
 例えば、以前、経営セミナーでこのような話をした時に、セミナーアンケートに次のように書かれた方がいました。
 
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 QCをやっておりますが、社長が担当者に任せっきりなので、
 意欲が高まらず、あまりうまく進んでいません。
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 何としても短期間で変えたいと思った場合には、経営者の取り組み姿勢を示す為にも、経営者が社員に直接働きかける事が必要なのです。
 そのために、昼食や夕食時に社員を集めた懇談会・夕食会を開く経営者も多いのです。
 例えば、日本電産の永守社長も、三協精機を立て直す時に、昼食・夕食時に社員を集めています。これは永守社長の仕事に対する考え方を浸透させると同時に、社員からの意見を吸い上げて、経営に反映させるためです。

 社員の行動を変えるためには「社員の考え方」に影響を与える必要がある、ということです。
 
 以上をまとめると次のようになります。
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・改善を進めるためには、
□改善するための具体的な計画を策定する

・その計画に沿って社員に動いてもらう為には
□危機感を持たせる事
□目指す方向を明確にする事
□「この状況から抜ける事ができるのだという自信」を持たせる事
□どの位の期間が必要なのかを明確にする事
□この先、どのように改善していくかを明確に数字で示す事
□経営者が社員に直接働きかける機会を増やし、「考え方」を浸透させる事
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 平時の改善であれば、管理者が行い、緊急時には経営者が中心になって行う事です。その為には、管理者の育成が不可欠です。

 御社では改善は進んでいたでしょうか?

※今回のレポートは、『まぐまぐプレミアム版』
 実践!経営アップメール・プレミアム【第69号】[2005/07/12]
 に掲載した記事を掲載しました。

(経営コンサルタント 山田勉)

※ここに掲載したレポートは、
メルマガ「実践!経営アップメール」「会社の◆経営体質を診断する!」
配信したものの一部を掲載しています。
レポートの内容は、最初に公開した当時のまま掲載しています。

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